大東島の旅
2003年 3月20日公開

大東島
大東島では断崖絶壁に囲まれた島のため船からの荷揚げはクレーンで行われる。
旅客も同様。2003.1.10 北大東島・江崎港にて定期船「だいとう」入港風景

 沖縄本島から約400キロ東に南大東島・北大東島がある。那覇から飛行機で1時間・往復4万円弱、船だと週1便の船で13時間(いずれも2003年1月現在)を要する絶海の孤島である。この近寄りにくさのために旅をする者は非常に少ないが、この島を旅してみた。非常に興味深い島である。

南大東島
南大東島
北大東島
北大東島
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大東島地方について(共通事項)
【島の概要】
航空機から  大東諸島は沖縄本島から約400キロ東方に位置し、南大東島、北大東島、沖大東島の3つの島から構成される。このうち南大東島および北大東島が有人島である。
 日本本土や沖縄諸島からも遠く離れており、大陸の一部となったことのない島とされる。そのため植物や動物もこの島にしかいない亜種が多く、生態系も独特である。カラスやヘビはおらず、かわりにカエルが大繁殖している。
 いずれの島も隆起環礁の島であり、周囲を断崖絶壁に囲まれている(写真)。そのため開拓民の上陸は困難を極め、開拓がはじまったのは明治時代からである。
 またそのような事情から良港に恵まれず、切り立った断崖絶壁に防波堤もなく直接作られた港を利用し、船の旅客や貨物はクレーンで荷役される。小型船はまるごとクレーンで揚げられる。
 開拓民は八丈島系の人が多く、島寿司や神社など沖縄の歴史からはあまり見られない文化をみることができる。姓も八丈姓と沖縄姓の両方があるという。

【交通手段】(2003年1月現在)
〈航空機〉沖縄国際空港(那覇)から琉球エアコミューター(RAC)の飛行機が日に1〜2便運航される。南大東島へ毎日1便。これと沖縄−北大東島−南大東島−沖縄と回る便が1便(どちらの島が先かは曜日ごとに異なる)ある。当日中の乗り継ぎであれば北大東島または南大東島を経由しても直行運賃で計算される(早割でもこの路線に限り同じ)。

RAC
RACの航空機
南大東空港
南大東空港の様子
荷物は写真のトラックが運ぶ
〈船〉那覇泊港から「だいとう」で南大東島または北大東島まで14時間。週1便運航でどちらの島が先かは隔週で異なる。南大東島と北大東島との間は1時間。欠航が多い。

【島の生活いろいろ】
〈食料品〉基本的に「だいとう」や一部は飛行機が運んできます。そのため生鮮品は貴重で、船が入ると野菜とかはたちまち売れるとか。肉類はほぼ冷凍でした。
〈買い物〉島の買い物事情はそんな感じなので時々那覇に繰り出すらしい。島民ひとりあたりの所得は高いらしく飛行機で家族みんなで那覇に繰り出すのだとか。飛行機の島民割引もあるらしいがそれでもひとり往復3万はする。早割も設定されたが予約が早いのであまり使えないのだとか。ちなみにRACは小型機なので持ち込み荷物の重量制限が一般の航空路線に比べると厳しくなっています。
〈台風〉大東地方は台風の通り道です。台風の威力はすさまじく、島のどこにいても海の水しぶきが飛ぶのだとか。塩害もありさとうきびとかそのぐらいしか採れないらしい。
〈テレビ〉大東地方でも地上波放送が見られるようになりました。小笠原諸島と同じく衛星回線を利用したものですが、映る放送も小笠原地方と同じく首都圏と同じものです。地元では沖縄の放送を見たいという声も強いとか・・・
〈気象台〉南大東島には気象台があります。見学もできるらしい。天気予報はNHKとかで全国放送されます。ちなみにここの職員のへき地手当は富士山山頂の測候所より高いのだとか。
〈学校〉南大東島、北大東島とも小中学校がひとつずつあります。高校はないので中学を出ると島の外に出ることになります。ちなみに学校教職員のへき地手当も最上級。そのため来たがる人もいるのだとか。まぁ下手に級地の低い沖縄の離島より住みやすいかもしれません。

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